伊勢新聞

廃棄野菜で堆肥、農家へ ぎゅーとら、松阪にリサイクル施設 三重

【食品発酵分解装置前の清水社長(左から3人目)ら=松阪市中道町で】

【松阪】ぎゅーとら(三重県伊勢市西豊浜)は松阪市中道町の同社物流センター内でリサイクルセンター「ほらへん」を稼働し、20日に見学会を開いた。食品廃棄物の野菜と果物を発酵させ、契約農家に販売し、その堆肥で育てた野菜を同社スーパーで売り出す。

全店28店舗のうち11店舗で野菜と果物の廃棄物を焼却処理していたのを循環させようと、新たに物流センター内にリサイクル基地を併設し、食品発酵分解装置を設置した。商品配送トラックの帰り便で未使用の野菜・果物を持ってくる。

清水秀隆社長は「食品残渣(ざんさ)の野菜とフルーツを発酵して堆肥にする。生産者の畑で使い、農産物を販売する。無限のループができた」と喜んだ。

同社は農家約20人と契約し、「ぎゅーとら農援隊」をつくっている。農援隊の辻井一郎さんはブロッコリーの栽培でリサイクル肥料を使い、「土自体が軟らかくなり、見るからに水はけが良くなった」と話した。

また、本社にある発泡スチロールを固まりにする減容機をリサイクルセンターへ移設し、集荷を効率化した。