三重県警は20日、昨年に県内で認知した「SNS(交流サイト)型投資・ロマンス詐欺」の被害件数が前年比183件増の302件、被害額が同約15億4900万円増の約27億800万円で、共に過去最悪となったと発表した。
組織犯罪対策課によると、SNS型投資・ロマンス詐欺は主にSNSなどを通じて知り合った人物に投資話を持ち掛け、対面せずに現金をだまし取る手口で、1年半ほど前から急増している。
昨年は上半期を中心に著名人や投資家を装って投資話を持ち掛ける詐欺が多発。9月ごろからはマッチングアプリやSNSのダイレクトメッセージをきっかけとした詐欺が相次いだ。
また、県警が昨年認知した特殊詐欺の被害は前年比93件増の367件。被害額は同約4億9100万円増の約11億9900万円で、統計が残る平成17年以降、過去最悪となった。
うち、警察官や息子などを装ったオレオレ詐欺による被害は前年比90件増の104件。被害額は同約7億6200万円増の約8億700万円で、特殊詐欺被害額の3分の2を占めた。
同課の大久保秀樹次長は「詐欺ではSNSなどの最新の技術が悪用され、手口も日々変化している。会ったことがない人からお金の話が出たら、詐欺を疑ってほしい」と話した。