三重県津市出身で、昨年夏のパリ・オリンピック体操男子団体金メダルの杉野正尭(たかあき)選手(26)が20日、県庁などを表敬訪問した。五輪は初出場で「不安や緊張の中、熱い応援で自分の持っている力を出せた」と感謝し「日本のトップ=世界のトップ。これからも日本のトップで走り続けられるよう頑張りたい」と抱負を述べた。
津市立東観中時代まで所属した久居体操クラブで競技の基本を学んだ後、鯖江高(福井)、鹿屋体育大(鹿児島)で技術を磨いた。現在は神奈川県鎌倉市が拠点の徳洲会体操クラブで活動する。
昨年5月のNHK杯であん馬、鉄棒で高得点を出してチーム貢献度で五輪代表に初選出。パリ五輪ではあん馬で全体2位の高得点をマークするなどして日本の団体金メダル獲得に貢献した。
この日は、県庁で県民栄誉賞、津市役所で津市スポーツ栄誉大賞の贈呈を受けた。出身自治体の表敬は年明けになったが、昨年11月には四日市市総合体育館が会場の全日本団体・種目別選手権で徳洲会体操クラブのメンバーとして出場し、団体3連覇を達成している。
「オリンピックが終わって帰ってきた機会で三重で試合ができる。ぼくの中ですごく幸せだった」と「がい旋」の感想を語ると、一見勝之知事は「若い人たちに杉野さんの演技を見てもらう場面を作っていきたい」と応じていた。