【尾鷲】来月の尾鷲神社例祭「ヤーヤ祭り」を前に、三重県尾鷲市大曽根浦で18日、大曽根浦漁港沖の夫婦岩をつなぐ大しめ縄を張り替える「掛け磯神事」が営まれた。
市によると、同神社の御神宝である県有形民俗文化財「獅子頭」が夫婦岩に流れ着いたとの言い伝えが残る。江戸時代から続くとされ、毎年1月の吉日に執り行う。
この日、早朝から地元漁師ら約20人が漁港に集まり、同地区の稲わらで全長約10メートルのしめ縄を作った。海に入って大小二つの岩に飾り付け、お神酒を4回まいた。
その後、海岸上の県道脇に奉る同神社の大宝天王拝所の石碑にタイや紅白なますを奉納。住民らは横一列に並んで手を合わせ、祭りの成功と一年の大漁を祈願した。
区長代理の藤原正敬さん(66)は「普段集まれない住民とも協力し、今年も無事に張り替えが済んだ。来月のヤーヤ祭りが安全に営まれるよう願っている」と話した。