関宿の宝、火災から守れ 亀山・関地蔵院で消防訓練 三重

【放水の実演をする消防職員ら=亀山市関町新所の「関地蔵院」で】

【亀山】文化財防火デー(1月26日)に伴い、三重県の亀山市と市消防本部は18日、重要伝統的建造物群保存地区に選定されている「関宿」街道沿いの国の重要文化財指定「関地蔵院」=同市関町新所=で、消防訓練を実施した。

同文化デーは昭和2月26日、世界最古の木造建築物「法隆寺」の金堂が炎上し、壁面が焼損したことを受け制定。

この日の訓練には、同消防本部職員と地元消防団のほか、地蔵町、明神、堺、中木戸町の4自治会住民ら計約60人が参加した。

中原博教育長は「この訓練を機に、文化財に対する理解を深め、防火意識を高めて地域住民一人一人が、関宿の宝を守り続けるため、今後とも協力をお願いします」とあいさつした。

訓練は、地蔵院愛染堂から出火を想定。通報を受けた消防車両2台と指揮支援車両が駆けつけ、放水を実演した。また、消防職員による消火器と消火栓の取り扱いについて説明した。

訓練を終えて亀山消防署の倉田利彦署長は「火災は初期消火が重要。地域の自主防災組織など住民一人一人が火災や災害に意識を持つことが、関宿を守る」と講評した。