ベトナム訪問中の一見勝之三重県知事は16日、産業分野で連携することを定めた覚書を計画投資省と結んだ。県と同国が産業連携の覚書を締結するのは初めて。商談会の開催などを通じて双方の企業に投資を促す。
覚書は、県内とベトナムの企業による相手国への積極的な投資を両者が支援すると明記。具体的な取り組みとして、投資環境に関する情報提供や人材育成の協力などを挙げた。
県によると、県内の25社がベトナムに進出中。昨年の調査では「海外展開先として興味のある国」にベトナムを挙げた県内企業が最も多く、回答した約1500社の16・6%を占めた。
この日、一見知事とグエン・ティ・ビック・ゴック副大臣が覚書に署名した。一見知事は「覚書の締結をきっかけに、ベトナムとのビジネス交流が拡大することを期待している」と述べた。
ゴック副大臣は「三重は半導体などのハイテクなものづくり分野で日本の一流」とした上で「覚書の締結は協力関係の原動力になる。積極的に取り組み、成果を生み出したい」と語った。
このほか、一見知事は訪日旅行を取り扱う大手旅行会社「ハノイツーリスト」(ハノイ市)を訪問。関宿や伊賀忍者などを同社幹部に紹介し、県内の観光地を巡るツアーの造成を求めた。