伊勢新聞

119番通報、緊急度を判定 鈴鹿・津・亀山市消防、大規模災害に備え合同訓練 三重

【通報内容から緊急度を判定し、出動の優先順位を決める訓練をする参加者ら=鈴鹿市飯野寺家町の市消防本部で】

【鈴鹿】三重県鈴鹿市飯野寺家町の市消防本部で17日、大規模災害発生時に119番通報の内容から緊急度を判定し、出動の優先順位を決める「コールトリアージ訓練」があり、津と亀山を含めた3市消防本部の21人が合同で参加した。

令和8年度から開始する3市消防本部による三重中央消防指令センターの運用に向け、多種多様な災害に伴う119番通報に対し、迅速かつ的確な対応ができるよう能力向上を図るのが狙い。継続的に取り組んでいる。

今回の訓練は9人が3人1組に分かれ、計3回実施。各回25分で12、13件の通報に対応しした。自宅でのけがや交通事故などいずれも同じ内容で、指令課員2人がそれぞれの通報を聞き取りながら状況を把握。指揮を執る災害統制者が中心となって、重症の赤色や軽症の緑色など、緊急度を4つの色分けで判定した。

その後の検討会では、判定が分かれたいくつかの通報を取り上げ、判定の根拠について意見交換。「大規模災害ならではのポイント聴取はできていた」「3市で情報をどう共有していくかが課題」などの意見が出された。

訓練後の講評で、亀山市消防本部の渡邉伸一朗情報指令課長は「地域住民の身体、生命、財産を守るという強い責任感を持ち、危機管理意識を持って業務に当たって」と述べた。