ベトナム訪問中の一見勝之三重県知事は15日、県内企業の人材確保を支援すると定めた覚書を現地政府と結んだ。ハノイ工科大(ハノイ市)とも同様の覚書を締結。現地のショッピングセンターには県産品の輸入拡大を呼びかけた。
県によると、覚書は労働・傷病兵・社会問題省の海外労働管理局と締結した。両者がベトナム人労働者の県内受け入れを支援すると明記。県は安全・安心に働ける環境整備を支援すると定めた。
この日、一見知事とトーン・ハイ・ナム局長が覚書に署名。一見知事は「製造業や介護など、さまざまな産業分野でベトナム人労働者に活躍し、技能を身につけてもらいたい」と述べた。
同省のグエン・バー・ホアン副大臣は「ベトナムからの人材送り出しを拡大させたい」「三重県で働くベトナム人労働者にとって働きやすい環境づくりを期待している」と述べた。
ハノイ工科大と結んだ覚書では、両者が学生や卒業生らの県内就職を支援すると明記。県内企業の情報提供や日本語教育講座の実施、就業体験の受け入れ支援などを進めると定めた。
また、一見知事はイオンモールロンビエン(ハノイ市)を訪れ、県産品の輸入拡大に向けた協力を現地法人の幹部らに要望。ベトナムに進出している県内企業との交流会にも出席した。
一見知事は14日からベトナムを訪れている。17日からはタイを訪問し、19日に帰国する予定。三重県知事のベトナム訪問は鈴木英敬知事時代の平成29年11月以来となる。