第30回全国都道府県対抗男子駅伝競走大会は19日、広島市の平和記念公園前を発着点に7区間48キロで争われる。前回34位からの挽回を期す三重は最長13キロのアンカーで、NTN(桑名市)の大卒ルーキー小林篤貴(23)の起用が濃厚。エース区間の2区を走り、区間28位と悔しい思いをした今月の全日本実業団対抗駅伝(ニューイヤー駅伝)の巻き返しも目指す。
東員町出身で、四日市工高時代に同期の山中秀真(現トーエネック)、伊藤秀虎(現愛知製鋼)らとともに、高校3年目の2019年の県高校駅伝で16年ぶりの優勝に貢献。全国高校駅伝で2区を走った。神奈川大進学後は2年で箱根駅伝に出場。主将を務めた4年目は2区18位の成績を残した。
郷土の実業団チームで社会人選手としての1歩を踏み出すと、昨年11月の中部実業団駅伝で1区を任され、オープン参加のチームを除き区間3位の健闘。ニューイヤー駅伝でエース区間に抜てきされたが、周囲の雰囲気にのまれてしまい、思うように走れなかった。
レース直後は落胆したが、自分同様、入社1年目のニューイヤー駅伝で2区を任され、区間33位と苦戦した北岡幸浩コーチ(42)=世界陸上大邱大会マラソン日本代表=からも励まされ、前を向けたという。「ニューイヤー駅伝で再び2区に挑戦できる選手になりたい。年明けに感じた悔しさを晴らす走りができれば」と話し、人生初の「安芸路」で浮上のきっかけをつかむ。