大学生対象の地方創生セミナー開催 三十三総研の伊藤副社長が講義 三十三銀行

【講義する伊藤氏と聴講する学生ら=四日市市西新地で】

三十三銀行は14日、同行本店で地方創生セミナーを開き、三重県内と愛知県内を中心に大学3年生35人が参加した。

就職活動を控えた学生らに、地元経済を知ってもらい、地方創生の具体的取り組みを理解してもらう目的。

講師を務めた三十三総研の伊藤公昭副社長は冒頭、日本の現状、地政学的リスク、国民1人当たりGDP(国内総生産)、人・物・債務の過剰などについて解説し「日本はバブル崩壊後にデフレスパイラルに陥り、経済が長期低迷した。経済がどんどん縮小し、内向きになっている」と述べた。

その上で「たくさんある日本の良い面や、繊細な感性など日本人の生き方を伸ばしていくべき。そのためにも地方創生に取り組んでいかなくてはいけない。地域を磨くことは日本の再生につながる」と強調した。

セミナーでは、県と愛知県の、主要ポジション▽人口動向と将来推計▽産業構造▽製造業の業種構造、主要分野▽農業産出額と生産構造▽第一次産業の状況―などについて、グラフを示して解説。さらに、同行と同総研の地方創生の取り組みについて、事例を挙げて解説した。

伊藤氏は「常に謙虚に、常に勉強していくことが、胸を張って人生を生きていくのに必要な要素」とした上で「一人当たりの生産性を高めていかないと豊かではいられない。地域を活性化するには、産業をつくる、働く場所をつくるしかない」と強調。最後に、働くことの意義、自分に合った会社をどう選ぶかについて、銀行員として採用担当をしていた時の自らの経験も交えて話し、セミナーを終えた。