【伊勢】三重県伊勢市二見町江の栄野神社で14日、湯しぶきを浴びて身を清め無病息災を願う「湯立(ゆたて)神事」があり、多くの参拝者らが訪れた。
同神社は、夫婦岩で知られる二見興玉神社の飛び地境内社。神事は、湯を浴びて心身を浄化し、熱さを克服することで御利益をいただくという故事にちなみ、毎年、神社の例祭に合わせ行われる。
本殿前に直径80センチほどの大釜が用意され、金子清郎宮司や神職らが、煮えたぎった湯にクマザサの束を浸し、左右に振り払って、氏子や参拝者に湯しぶきをかけた。湯気が立ちこめる中、参拝者らは、御利益にあやかろうと頭を下げ、しぶきを浴びていた。
町内在住の井戸陽子さん(64)は「昔ながらの神事に参加して、家族みんなの健康をお願いした。一年穏やかに過ごせますように」と話していた。
クマザサは神の力が宿るとされ、神事の後、無病息災のお守りとして参拝者らに配られた。