
【熊野】U18野球日本代表の小倉全由監督が11日夜、三重県熊野市井戸町の文化交流センターで「心を育てる」と題して講演し、人の和を育む組織づくりについて語った。
くまのベースボールフェスタ実行委員会が主催し、地元の野球少年ら約100人が聴講。小倉監督は日大三高(東京)の監督時代、夏の甲子園大会で2度の優勝に導いた。
講演では日大三高の選手寮で週6日、選手らと寝食を共にした経験を基に「厳しい練習を与えても、監督と選手の結び付きが強ければ選手は付いてくる」と熱弁した。
選手から「地獄の強化合宿」と称された冬合宿について、自らも練習に入ることで「俺に負けたら許さん」と競争心をあおり、選手の潜在能力を引き出したと語った。
指導する上で重要視する「挨拶」としたためた書を披露し「相手に自分の心を伝え、より良い心が返ってくる。心と心の押し合いが大切」と書に込めた思いを説いた。
今年9月に那覇市で開幕する世界選手権に向けて「優勝の夢を持って頑張っている」と強調。野球少年を「無限の可能性があるので、夢を持ってほしい」と激励した。