伊勢新聞

電力供給「責任持って」 中電社長が新年あいさつ 本社来訪・三重

【小林社長(左)と歓談する林社長=津市本町の伊勢新聞社で】

中部電力(名古屋市東区)の林欣吾社長は10日、三重県津市本町の伊勢新聞社を訪れ、小林千三社長に新年のあいさつをした。電気料金や浜岡原子力発電所の再稼働の見通しについて説明した。

林社長は電気料金について「円安や物価高があり、再生エネルギーがどんどん普及し、その付加金が乗っかっている。電気料金の高止まりは事実。行政が補助金で負担軽減策をしていて非常にいいことだと思っている。安くなるようにできるだけ調達を工夫していく」と話した。

浜岡原発の再稼働に向け「プラントの工事をどうするかプラント審査に移り、審査の進捗(しんちょく)は一歩ステップアップした。地元理解を得ていきたい」と述べた。

今年の抱負として「昨年は能登半島地震で電気、水道のインフラが止まって住民がつらい思いをし、電気供給に注目が集まった。日本の将来を支えていくためAI(人工知能)やデータセンターの電力需要がある。安定供給、しかも脱炭素で、そしてナショナルセキュリティーが再認識された。実行に移す非常に大切な年。責任感と自覚、矜持(きょうじ)を持ってやっていきたい」と語った。