伊勢新聞

伊勢型紙ひな人形寄贈 鈴鹿のサカタ、市PRと伝統工芸普及に 三重

【末松市長にひな人形を手渡す阪田社長(右)=鈴鹿市役所で】

【鈴鹿】ひな人形を販売する三重県鈴鹿市平田新町のサカタ(阪田朋成社長)は9日、同市役所を訪問し、市に伊勢型紙で染めた小紋を使ったひな人形1体(約20万円相当)を寄贈した。伊勢型紙を活用したひな人形は全国的にも珍しいという。

寄贈したひな人形は人形作家、幸一光さんの親王飾り「伊勢型紙 雛」で、ひな人形の高さは約15センチ。

伊勢型紙で染めた小紋は、市内の伊勢形紙協同組合(小林満理事長)が製作。阪田社長が「モータースポーツのまち鈴鹿」にちなみ、チェッカーフラッグに見立てた市松文様を選んだ。

殿が古代紫色、姫はえんじ色の同柄で、それぞれはかまに用いた。

阪田社長(60)は「市のPRとともに、市の伝統工芸伊勢型紙の普及につながれば。節句文化を多くの人に知ってもらいたい」とあいさつ。

末松市長は「たくさんの人に見てもらい、伊勢型紙の魅力が伝わるといいなと思う」と謝辞を述べた。

初披露は2月22日に同市寺家3丁目の市伝統産業会館で開催するイベントを予定している。