伊勢新聞

三重の正月観光客1割増 101万7570人、コロナ前には戻らず

【定例記者会見で、正月の観光客数を発表する一見知事=県庁で】

一見勝之三重県知事は9日の定例記者会見で、101万7570人が正月三が日に県内の主要観光施設を訪れたと発表した。前年比で10・7%増加したが、コロナ禍前の約8割にとどまった。

県によると、正月三が日に主要観光施設を訪れた人数は、4年連続で増加。前年と比較可能な19施設のうち、伊賀流忍者博物館(伊賀市)を除く18施設の観光客数が前年を上回った。

観光客が最も多かったのは伊勢神宮(伊勢市)で、前年比3万9100人増の41万6111人。次いで多かったのはナガシマリゾート(桑名市)で1万人増の30万8千人だった。

伸び率が最も高かったのは、道の駅「熊野・花の窟」(熊野市)で67・8%増の1万304人。次いで高かったのは、御在所ロープウエイ(菰野町)で59・5%増の1万1399人だった。

一方、正月三が日の観光客は、コロナ禍前に当たる令和2年の78・5%にとどまった。比較可能な19施設のうち、令和2年の観光客数を上回ったのは7施設。他の12施設は下回った。

一見知事は観光客が増加した要因に「5年ぶりの9連休」を挙げた一方で「コロナ前の状況には戻っていない。インバウンド(訪日観光客)も他県に比べると、まだまだ少ない」と述べた。