2025年1月10日(金)

▼制限速度50キロの津市県道で数日前、前方の車が30キロで走っていた。センターラインを断続的にはみだしながら、速度を50キロ近くあげた。ブレーキを軽く踏み、車間距離を空けた

▼昨年の交通事故死が2年ぶりに減少し、統計開始以来最も少なかったことで県警交通安全対策室長が「県民の交通安全に対する意識が向上してきた」とコメントした。先の出来事を思い出した。横断歩道前の一時停止など、規範意識は格段に向上したが、完全ではない。スマートフォンを操作しながらの運転もそうだ

▼かつては頻繁に見たが、大きく減ったとはいえ皆無ではない。年末年始にかけて、市内を走るパトカーが倍増した気がする。何が何でも事故を押さえ込むという警察の意気込みがみなぎっているようで頼もしかった。事故減への貢献は間違いなく、油断はできない

▼追跡中のパトカーが衝突事故を起こした案件で、県警は10カ月後の8日、運転していた男性巡査部長を書類送検した。警察官の関わった事故で、調査中と発表するケースがほとんどだが、結果の公表は珍しい。赤色灯を点灯し、マイクで停止を求めながら追跡した軽トラックは飲酒運転で、電柱に追突して死亡したという

▼暴走族に囲まれた知人が110番したことがある。到着したパトカーは並行して見ているだけで何もしなかった。解放されてから抗議すると、走行中に制圧行動に出たら事故につながるので見守っていたと答えたという

▼飲酒運転で暴走気味の場合はどうするのか。気がつかなかったのかもしれない。