一見勝之三重県知事は7日、県庁講堂で約250人の幹部職員を前に年頭のあいさつに臨んだ。「今年は県の弱点を克服したい」と述べ、海外誘客などに尽力する考えを示した。
一見知事は「県内の課題は山積している」と指摘。県の弱点として、都道府県で最低レベルにあるとされるインバウンド(訪日観光客)の回復率やジェンダーギャップを挙げた。
その上で、弱点の克服には「行き当たりばったりではならない。計画を立てて実行する必要がある」と説明。「条例制定の能力も高める」とし、組織や定数を見直す考えも示した。
「県民や職員の尊厳を守る年にしたい」とし、ハラスメント対策にも尽力すると強調。「職員が怒鳴られるようなことがないようにしたい。悪弊を打破したい」などと語った。
県のハラスメント相談窓口に寄せられた「知事はスケジュールを守れない」とする通報にも言及。「パワハラはないと確信しているが、第三者委員会を設けて評価してもらう」と説明した。
このほか、庁内の情報共有に努めるよう職員らに要請。「途中経過でも良いので情報を入れてほしい。知事や部長の時間が取りにくいと思うが、工夫をして報告してほしい」などと求めた。