2025年1月4日(土)

▼正月の「三が日」が明けたが、休みが3日間もあって盛大に祝うのは、日本だけだ。欧米には正月はなく、元旦が休日になるだけ。よって年末年始に国民の大移動はない。元旦だけが休日なのは、アジア諸国も同じ。これは季節行事に関しては旧暦(太陰暦)を採用しているから

▼中国では「春節」、韓国では「ソルラル」、ベトナムでは「テト」が正月。また、タイ、カンボジア、ミャンマーなどでは4月の「水掛け祭り」が正月に当たり、インドネシアではイスラム歴の断食明け「レバラン」が正月扱い。また、インドではヒンドゥー暦の11月の「ディワリ」が正月である

▼日本も明治以前は旧暦だったため、正月は「新春」「迎春」「初春」などと呼ばれた。旧暦では1月から春が始まるからだ。それなのに新暦(太陽暦)採用で、言葉と季節がずれてしまった

▼なんでこうなったのか? 諸説あるが、明治政府が欧米化を急いだからという。導入された明治6年は閏月(うるうづき)がある年で1年が13カ月なので、新暦にすれば1カ月分の給料が浮くからという説もある。今年の旧正月は1月29日。しかし、日本では祝わない。