三重県教委は17日、県立四日市工業高(四日市市日永東3丁目)の在校生や卒業生らの個人情報が漏えいしたと発表した。体力測定の結果やテストの点数、進学先などを、別の生徒らが学習用端末で閲覧できる状態になっていた。システムの設定を誤ったことが原因だったとしている。
県教委によると、閲覧できる状態だったのは、生徒ら約830人の体力測定結果や中間・期末テスト(数学)の点数など。令和4年度卒業生313人の進学先や就職先も含まれる。
6校の生徒12人が8月30日以降、これらの情報を保存したファイルを学習用端末で閲覧。うち1人が先月6日、教員に「他校のファイルが閲覧できる」と指摘したことで発覚した。
教職員がシステム上にグループを設けた際、ファイルを閲覧できる範囲の設定を誤ったことが原因。他に三つの県立学校でも同様の設定にしていたが、個人情報は含まれていなかった。
四日市工業高は在校生や保護者に謝罪した。卒業生にも謝罪する方針。ファイルを閲覧した生徒らは保存をしたり、流出させたりしていない。個人情報の悪用は確認されていないという。
県教委は問題を受けてシステムを改修。グループ外からファイルを閲覧できる設定を削除した。教育総務課は「来月中に臨時の校長会を開き、個人情報の適正な管理を徹底させる」としている。