伊勢新聞

紀勢国道事務所が車両移動訓練、紀北町荷坂峠で

【けん引車をチェーンで固定する職員ら=紀北町の国道42号で】

【北牟婁郡】本格的な雪氷期を前に、国土交通省紀勢国道事務所は17日、三重県紀北町の国道42号荷坂峠で、大雪を想定したスタック車両の移動訓練を開いた。職員らは県レッカー事業協同組合と連携し、通行ルートを確保する手順を確認した。

同事務所によると、大雪時の安全な交通確保を目的に、松阪市古井町以南の同事務所管内で初めて実施。管内では、大雪による車両滞留が発生しやすい坂道を優先的に除雪する「予防的通行規制区間」に、荷坂峠など四カ所を指定している。

訓練は職員や組合員ら約30人が参加。積雪により立ち往生した乗用車2台を排除すると想定した。職員らが前方の放置車両のレッカーを組合に要請。到着後にレッカー車が安全な場所まで運んだ。後続車はパトカーがロープでけん引した。

同事務所の松田昇副所長は「管内での降雪による車両移動は平成26年までさかのぼる」としつつ「今回は手順通りに進められたが、本来は気象条件や路面状況が異なる。各機関と連携しながら、訓練を重ねて本番に備えたい」と話した。