【松阪】三重県松阪市殿町の本居宣長記念館は10日、冬の企画展「宣長とあわなかった人々」を始めた。会期は来年3月2日まで。入館料は大人400円、大学生300円、小学4年生―高校生200円。
宣長に会えなかった、宣長と意見が合わなかったという「会わない」「合わない」を切り口にした企画。国重要文化財32点を含む78種89点を出品する。
宣長は「雨月物語」を書いた国学者の上田秋成と手紙で論争し、「呵刈葭(かかいか)」にまとめている。宣長の「日の神」論に対し秋成が「日本はほんの小国なのに、そこに日月があるなどおかしいではないか」と言い、宣長は物事の尊卑は形の大小に関わらないと切り返している。
平田篤胤は宣長の著作を読んで感動し入門を願うが、宣長の没後2年のため、「夢の中で先生に入門を許されました」と宣長の息子の春庭に手紙を送り、没後門人として迎えられた。
展示説明会は12月21日、来年1月18日、2月15日のいずれも午前11時から。