「新宮紀宝道路」延長2.4キロ開通 国道42号、紀宝町で式典 三重

【紀宝鵜殿インターチェンジ前でテープカットする来賓ら=紀宝町鵜殿で】

【南牟婁郡】三重県紀宝町神内と和歌山県新宮市あけぼのを結ぶ国道42号「新宮紀宝道路」延長2・4キロが7日、開通した。同日に同町鵜殿のまなびの郷で開通式があり、両県知事や関係者ら288人が開通を祝った。

国土交通省近畿地方整備局によると、多気町から紀伊半島を回って大阪府松原市に至る全長約335キロの自動車専用道路「近畿自動車道紀勢線」の一部。全線で事業着手され、紀伊半島一周高速道路と呼ばれる。

完成区間は平成25年度に事業化し、同29年度に着工。二車線道路で東から紀宝、紀宝鵜殿、新宮北の3つのインターチェンジ(IC)を設け、県境の熊野川に全長821メートルの熊野川河口大橋を架設した。

道路の高さは最大18メートルで、大部分が津波などによる浸水被害を受けないとされる。のり面に階段とスロープを設置。御浜町阿田和の紀南病院と新宮市立医療センター間は約8分短縮され、広域観光にも期待できる。

式典では一見勝之知事が「紀伊半島の産業や命を守る道が実現した。安心な生活を送っていただきたい」、和歌山県の岸本周平知事は「半島防災の一つの象徴になる。一日でも早く全線開通を達成したい」と話した。

式典後、同町鵜殿の紀宝鵜殿ICに移動。関係者らがテープカットとくす玉で開通を祝い、新宮市へ通り初めをした。