増える豪雨、事前対策を 気象予報士の増田氏が訴え 松阪で講演 三重

【講演をする増田氏=松阪市中央町のフレックスホテルで】

三重県内の経済団体などでつくる「21世紀のエネルギーを考える会・みえ」(小川謙会長)は3日、松阪市中央町のフレックスホテルで「地区別講演会」を開き、気象予報士の増田雅昭氏が「気候変動問題が与える地域社会への影響」と題して講演した。会場とオンラインで計70人が参加した。

同会は脱炭素社会の実現を目指し、毎年県内3カ所で、エネルギーや環境問題をテーマに講演会を開いている。

講演で増田氏は、「高温化が止まらないことで豪雨が増えている」と話し、豪雨の増加が地域社会に与える影響として農作物への被害リスク増加や建設作業の遅延などを紹介。「大規模な被害が出ると過疎化が加速する一因になる」と指摘した

災害が起きた際は、自分だけは大丈夫という「正常性バイアス」と皆と一緒だから大丈夫という「多数派同調バイアス」が避難の妨げになることを説明。「前もって行動を決めておき、率先避難者になることが地域社会を助けることになるかもしれない」と事前対策と率先避難の重要性を訴えた。