2024年11月30日(土)

▼28日から臨時国会が始まった。「政治とカネ」問題がいつの間にか「103万円の壁」問題にすり替えられた感があるが、本丸は補正予算案の成立。成立すれば12月21日に閉会という。そこで思うのが、問題山積なのになぜ会期は短く、しかも臨時国会なのかということ

▼日本の国会会期は他国と比べると異常だ。通常国会の会期は150日間と短い。米国は1月3日に開会されて12月まで。英国はほぼ通年。ドイツはそもそも会期制がない。フランスは開会が10月で翌年6月までだが、夏は臨時会が開かれる。国会が休んでばかりいるのは日本だけだ

▼しかも、日本には「会期不継続の原則」があり、継続審議が認められなかった法案は会期末で廃案になる。そのため、与党が過半数の国会では、審議はおざなりになり、特に予算案などは原文のまま成立する

▼日本の国会の特異性はまだある。スマホの使用は禁止され、PCによるプレゼンはなく、全て紙ベース。答弁は官僚ペーパーを読み上げるだけ。国民民主が自公と合意したので、今回もまたおざなり審議で補正予算が成立するのか? 国民はただ見ているだけなのか?