三重労働局が29日に発表した10月の一般職業紹介状況によると、県内の有効求人倍率(季節調整値)は前月比0・02ポイント増の1・15倍。求人の増加などにより、3カ月ぶりに上昇した。
同局によると、有効求人倍率の全国順位は一つ上げて33位に。17カ月連続で全国平均を下回った。「改善の動きに弱さが見られる」などとする雇用情勢の判断は据え置いた。
有効求人数は前月比0・4%(121人)増の2万8916人。3カ月ぶりに増加した。有効求職者数は1・1%(281人)減の2万5128人。2カ月ぶりに減少した。
新規求人倍率は2・07倍で、0・29ポイントの増加。3カ月ぶりに上昇した。飲食などの12業種が前年同月比で新規求人を増やし、卸売・小売や製造などの6業種が減らした。
有効求人倍率が上昇した理由について、同局は「一部の事業者から大口の求人が出たことが大きい」と説明。「今後の有効求人倍率もしばらくは1・1倍台で推移するだろう」としている。
最低賃金の引き上げによる影響については「事業者から人件費の増加による厳しさを訴える声がある」としつつ「今のところ求人を控えたり、取りやめたりする動きはない」としている。