チヨダウーテは22日、四日市工場(三重県川越町)の敷地内に埋められていた石こうボードに関する調査結果を発表した。1万795立方メートルの石こうボードが埋設されていたとしている。
問題をめぐっては、同社の周辺などで今春ごろに異臭が発生。同社はボーリング調査を実施したほか、外部専門家でつくる特別調査委員会が石こうボードが埋設された経緯などを調べた。
同社は発表で、周辺で発生していた異臭の原因について「石こうボード由来の硫化水素と考えられる」と説明。異臭の拡大を防ぐため、シートや吸引機を使った対策を施しているという。
これらの石こうボードは同社の千葉工場(千葉県)で発生した「不適合品」だったと説明。平成15年12月から翌16年5月にかけ、千葉工場から四日市工場に運搬されたという。
一方、不適合品の運搬や埋設について「取締役会に上程・審議された形跡はなかった。監査役会でも議論の形跡はなかった」と説明。他の工場では同様の事案がなかったことを確認したという。
同社は再発防止策を策定する方針。「近隣の安全衛生確保や環境への配慮を最優先に考え、埋設されている石こうボードの撤去を含め、適切な措置を迅速に進める」としている。