【鳥羽】三重県鳥羽市のミキモト真珠島・真珠博物館の館長松月清郎さん(72)の書の初個展が、同市の観光交流施設「鳥羽大庄屋かどや」で開かれている。25日まで。
和歌や中国の散文詩、日本書記など古典を題材にした作品のほか、昭和の名曲の歌詞やお気に入りのエッセー、テレビ番組から発想したユニーク作品などバラエティに富んだ24点を展示。会場入り口では「Nice to meet you」に漢字にあて「南以素通蜜有」と表現した作品が来場者を出迎え、米国ロックシンガー、ジャニス・ジョプリンの名曲を意訳した作品などもある。伝統的な書体をベースにした独自の字体で、漢字、平仮名、カタカナを交えて表し、見る人を楽しませている。
松月さんは20年前、仕事の息抜きにと、伊勢市の書家高潤生さんに学び始めた。古典を身につけながら、自由な発想で創作を続けている。「書は一般的に難解なものが多いが、読んで分かる作品展。ちょっと笑ってもらえたらうれしい。趣あるかどやの雰囲気の中で楽しんでほしい」と話していた。