内部駅でテロ対策合同訓練 四日市南署とあすなろう鉄道 三重

【ナイフを持った犯人に向かう署員ら=四日市市小古曽のあすなろう鉄道内部駅で】

【四日市】三重県警四日市南署は20日、テロ対策四日市南地区パートナーシップ企業の四日市あすなろう鉄道と連携して、同市小古曽の内部駅でテロ対策合同訓練を実施した。不審者や不審物対応、列車応急措置訓練などを通して、非常時の対応や連携を確認した。

同鉄道職員と南署員、鉄道警察隊、市南消防署員ら約50人が参加。訓練は追分駅―内部駅間を走行中の列車内で刃物を持った男が車内に不審な液体をまいて暴れており、乗客が1人倒れ、乗客の避難誘導に当たった巡回員が負傷したと想定。

【倒れた乗客を搬送する特別化学隊員ら=四日市市小古曽のあすなろう鉄道内部駅で】

駅員が警察と消防に通報するとともに、関係各所に速報した。列車から降り、「なんじゃ、お前ら」と怒鳴りながらナイフで切りつけようとする犯人を、駆け付けた警察官らが取り押さえた。南消防署特別化学隊員らが防護服を着け、負傷した乗客らを救急搬送し、車内にまかれた液体の特定と除染活動を行った。

同駅の長谷川一樹運輸管理所長(59)は「人命最優先、迅速で的確な関係機関との連携の大切さを再確認できた。有事に備え対応力の強化を図っていきたい」と話していた。