価格交渉術を説く 津で事業者研修会、中小企業診断士が講師 三重

【価格交渉術を学ぶ参加者ら=津市桜橋の県教育文化会館で】

【津】三重県中小企業団体中央会は19日、津市桜橋の県教育文化会館で、県内事業者や会員向けに令和6年度テーマ別研修会として「価格交渉講習会」(伊勢新聞社、県中小企業診断協会共催)を開き、約40人が受講した。

講習会は、原材料価格が高騰する中、中小企業や小規模事業者の経営課題として悩みの多い「価格転嫁」をテーマに開催。

中小企業診断士の松井由樹氏が講師を務め、物価の動向や、下請法で禁じられている買いたたきなど取引に関わる法律や交渉術などについて事例を交えて説明。下請けの中小企業などが取引先と価格交渉をする際の事前準備の大切さや交渉術を説いた。

松井氏は「『適切な利益を確保するために値上げを行うことは正しいことだ』という認識を持つことが値上げ交渉を行うには必要」と強調。また「取引先にとっての価値を包括的にとらえ、提供する価値を高めて、適切な対価を請求するという提案型値上げが望まれる」と述べた。