【四日市】三重県四日市市諏訪町の四日市商工会議所で11日、「サイバー攻撃の実態」セミナーが開かれ、県内の企業経営者、経営幹部ら20人が参加した。
社会のデジタル化が加速する中で、「サイバー攻撃への対策」の重要性が高まっていることを受け、県警本部にも助言を得て企画検討を行い、三十三銀行、三十三総研と同会議所が開催。地元企業が自社だけでなく取引先や顧客へのサイバー攻撃による被害を防ぐために必要な「経営者として知っておくべきサイバー攻撃に関する情報」を提供する目的。
第1部は「サイバー犯罪の最新動向」と題して県警本部生活安全部サイバー犯罪対策課課長補佐の幸治洋之氏が講師を務め、個人・企業向けともに増加が続いている最近のサイバー犯罪の発生動向について情報提供したほか、必要なデータのバックアップの方法について解説。
第2部は「被害が生じた際の対処法(ケーススタディ)」と題して幸治氏が講師を務め、「自社にサイバー被害が生じた際の対処方法」について学習。従業員から報告を受けて被害が判明した時点から、刻々と被害状況が明らかになる状況下で、社内の端末の調査・関係官庁への報告など必要な対処方法についてケーススタディを行いながら参加者の理解を得ていた。
第3部は「攻撃された端末の疑似体験」と題して中部管区警察局県情報通信部の山下直樹技官と高野直也技官が講師を務め、参加者は「ウイルス感染した端末・攻撃者の端末の挙動」を体験。参加者は普段から連絡している取引先に扮(ふん)した攻撃者のメールを開くだけで容易にウイルス感染し、自社の情報が自由に窃取される様子を目の当たりにし、日頃から従業員一人一人がセキュリティ意識を持って業務に取り組むことの必要性を認識していた。