【津】三重県津市出身の陶芸家、林秋実さん(70)=長野県伊那市=の年に1度の里帰り展が7日、津市一志町高野の古民家「備伊巣」で始まった。使い心地にこだわって制作した日常遣いの器や茶器など約200点を展示・販売している。10日まで。
林さんは一志町波瀬出身。大学卒業後栃木県で益子焼の修業をし昭和60年に故郷に開窯した。18年前に伊那市高遠町に移住し、年1回里帰り展を開いている。同所に先立ち今年は松阪市の「まどゐの館見庵」でも開催した。
白泥に布目を付けた皿、はけ目の小鉢、もみ殻でいぶした焼締めの花入れ、渦巻き模様を型押しし木灰ともみ灰を吹き付けた大ぶりのつぼなど大小さまざまな作品がある。
林さんは「使い心地が良く、料理を引き立てるような器作りを心がけている。ぜひ手にとってみてほしい」と話した。