三重の経済情勢「持ち直している」、3期連続据え置き 7―10月 津財務事務所

東海財務局津財務事務所は7日、7―10月の三重県内経済情勢を発表した。生産活動が改善傾向にあることなどを踏まえて「持ち直している」との総括判断を3期連続で据え置いた。

事務所によると、生産活動の判断は2期連続で上方修正。「持ち直している」としていた判断を「緩やかに回復しつつある」に引き上げた。半導体集積回路(メモリ)の増産などを踏まえた。

雇用情勢は「改善の動きに足踏みがみられる」との判断を据え置いた。前回判断(4―7月)では、有効求人倍率が低下傾向にあることなどを踏まえて16期ぶりに下方修正していた。

個人消費は「持ち直している」との判断を4期連続で据え置いた。物価高騰の影響で消費者の節約志向が高まっていることから、スーパーなどでは持ち直しの動きに足踏みがみられる。

米田征史所長は記者会見で「生産活動は回復しているが、その効果が経済全体に及んでいない」と説明。「欧米の高金利や中国経済の動向、物価の上昇などに注視する必要がある」と語った。