伊賀市長選「候補者の政策」 6氏の訴え紹介

【届け出順に(上段右から)田中覚候補、濱瀨達雄候補、岡本栄候補、(下段右から)浅井健之候補、稲森稔尚候補、萩森正治候補のポスター】

任期満了(20日)に伴う三重県の伊賀市長選では、現職と新人の計6人が10日の投開票に向けて舌戦を繰り広げている。候補者が選挙運動用ビラなどで訴える政策を紹介する。

◆田中覚氏「高度救命救急導入」

にぎわいを創る=工業団地の先行開発、市発注工事の分離や分割、製品やサービスの販路拡大▽命を大切にする=ライフラインの改善、市民病院への高度救命救急導入、人権侵害の解消▽ルールは正々堂々=補助金支給の適正化、市有財産の有効利用、議員の口利き全公開▽伊賀は私たちの誇り=「20歳の集い」を開催、歴史と文化の掘り起こし▽子育て世代を支援=「子どもと家庭部」の創設、幼保小中にかかる全額を無償化▽くらしを守る=バス路線の大幅な見直し、中小企業や起業、事業転換の支援

◆濱瀨達雄氏「企業誘致で活性化」

にぎわいの好循環をつくる=アウトレットモールや企業などの誘致、ライフスタイルに応じた雇用の選択肢拡大、若者の人口流出防止、移住の増進、空き家対策、増えた税収分を市民に還元、再投資による税収増、公共サービスの充実▽伊賀の魅力あふれるメインストリートの整備=インバウンドが増えすぎて問題になっている都市部から伊賀への誘客、伊賀に人の流れをつくる、商店の買い物客増加、交通網の充実、旧町村や郊外で医療バスを構築、地場産品のブランド価値向上、ふるさと納税の増収

◆岡本栄氏「充実と安心の市に」

子育て支援のさらなる充実と人づくり=「隠れ教育費」の負担軽減、伊賀らしい郷土教育の推進▽住み慣れた地域で安心して暮らせるまちづくり=市民病院の持続的な経営、救急医療の安定化、バス路線の見直し、新しい交通手段の導入、介護・フレイル予防としての居場所づくり▽伊賀の地域経済を元気に=観光資源の活用、起業支援、農林業の活性化、産業用地の確保▽誰一人取り残されない安全な伊賀市をつくる=地域コミュニティーの活性化、住宅密集地での耐震化促進、河川や道路などのインフラ整備

◆浅井健之氏「20歳の集いに戻す」

18歳成人式を戻す=約8千筆の反対署名が集まる18歳成人式を20歳の集いに戻す▽教育への投資=オンライン教材の活用、フリースクールの整備▽子育て×商店街活性化=授乳室やおむつ替え台などを設ける店舗への補助、保育士の待遇改善▽地域振興=伊賀が誇る産品の売り込み、農業に必要な土地改良の予算確保▽観光振興=観光施設の最適な値段設定検証、観光施設の採算性の確認、国内外への観光PR▽企業振興=高度人財の育成、インフラ整備、2024年問題を踏まえた物流倉庫などの誘致

◆稲森稔尚氏「持続可能な農業へ」

持続可能な農業へ=市役所に「農林振興部」を新設、市農業アカデミーの開講、地場産品のブランド力向上▽子育て世代に選ばれるまちに=子ども医療費を18歳まで窓口無料化、「かくれ教育費」の負担軽減、公立保育園の統廃合・民営化計画の見直し▽チャレンジを応援する市役所へ=地域の課題を解決する「ローカルベンチャー」の推進、あらゆる訪問型サービスを活発化する補助制度の設置▽「18歳成人式」の速やかな見直し、廃止された公共施設の復活や機能強化を含めた利活用を市民参加で検討

◆萩森正治氏「対話型の市政実現」

対話型の市政を実現=タウンミーティングを市内全域で定期開催、18歳成人式を「20歳のつどい」に変更▽生活基盤は行政が守る=物価高対策、移動手段確保、子育て支援、高齢者の健康維持▽市のブランド化促進=公民連携による伊賀ブランドの創出と発信、積極的な企業誘致▽市民の安全を守る=災害対策の強化、防犯設備のICT化、防災専用アプリの開発▽市長報酬の削減=給料とボーナスの50%カット、不祥事や一方的な理由で任期半ばで辞職した場合は任期中の給料を全額返還