【度会郡】三重県の玉城町は11月から、マイナンバーカードを専用の機械で読み取り、書類交付の申請書に必要事項を自動で打ち込める「申請書記入サポートシステム」の運用を始めた。「書かない窓口」として、来庁者の負担軽減や手続きにかかる時間短縮を図るとともに、申請書の記入漏れや記載誤りを防ぎ、職員の業務の効率化につなげる。
町民らが誰も取り残されることなく、デジタル化による利便性を実感できる新たな地域社会の実現に向けて、町が令和3年度に策定した「たまきデジタル戦略推進計画」の一環。
新システムは必要な申請を選択後、マイナンバーカードを機械に差し込むと住所、氏名、生年月日、性別を申請書に自動転記し、印刷する。専用の機械は役場玄関ロビーと窓口カウンターに計3台設置され、諸証明書交付・閲覧申請書や印鑑登録申請書など8種類を発行できる。申請書の印刷後、データは毎回削除されるので個人情報を保持することはないという。
今回は同システムとともに、税務住民課と出納室で住民票や戸籍関係証明書などの発行手数料の支払いができるキャッシュレス決済も導入した。
必要な手続きを町ホームページやスマートフォンで確認できる「手続きガイド」の運用も開始。転入や転居、結婚、出産などライフイベントに合わせた質問に答えると、必要な手続きや持ち物、手続きをする窓口を簡単に調べることができる。
マイナンバーカードを使い、申請書を発行する手続きを体験した辻村修一町長は「デジタル化が進む中、町の皆さんが役場の手続きを簡単にできるようにこのシステムを導入した。少しでも楽に作業ができるようにこれからも進めていきます。お気軽にご利用下さい」と話した。
問い合わせは町まちづくり推進課=電話0596(58)8208=へ。