伊勢新聞

「生甘堂」伊藤さん金賞 台湾・台南市の菓子コンテスト 亀山市長に喜び報告 三重

【櫻井市長(右端)を表敬訪問した伊藤さん(中央)と白川さん=亀山市役所で】

【亀山】日本と友好関係の台湾の台南市で10月16日に開催した「臺南美食之都國際廚藝挑戰賽(たいなんびしょくのみやここくさいちゅうげいちょうせんさい)・お菓子コンテスト」(台南市政府観光旅遊局主催)の慶事菓子部門で金賞を受賞した、和菓子店「生甘堂」=三重県亀山市中庄町=の伊藤正博店主(51)と、同コンテストの審査員を務めた、中華料理店「中国名菜しらかわ」=同市みずほ台=の白川貴久店主(49)は1日、亀山市役所に櫻井義之市長を表敬訪問し、金賞受賞の喜びを報告した。

【金賞を受賞した伊藤さんが作った和菓子=亀山市役所で】

同コンテストは、「台南市400周年記念を祝う」と題して、美食文化と料理技術の交流を促進するため、国内外の料理職人を招き、デザートや慶事など5部門に約100人が参加。白川店主は、台南市政府の黄偉哲市長から「海外審査員」として任命され、デザート部門の審査をした。

白川店主の推薦で初参加の伊藤さんは、四季をテーマに、春は台湾の国花「梅」の練り切り菓子を、夏は新緑の緑が鮮やかな「菓子山里」、秋は新米の豊作を願い、コメから作った「みたらし団子」を、冬は雪山を模した「一口どら焼き」の4種を出品した。

伊藤さんは「台南市のイメージキャラクターが猫と知り、練り切り餡で『巷仔(ねこ)(Niau)』を模した和菓子も出品した」とし、「慶事菓子部門には、地元台湾やマレーシアの人ら10人の参加者のうち、日本人は自分だけだったので、プレッシャーがあったが、金賞を受賞できてよかった」と話した。

白川店主は「推薦者として伊藤さんが、金賞を受賞し、正直ほっとした。日本の和菓子職人の繊細な技術が認められた功績は大きい」と語った。

櫻井市長は「金賞おめでとう」と祝福し、「台湾との友好の架け橋として、亀山ブランドの認定商品が未来につながれば」とたたえた。

市は、生甘堂の和菓子「山里」と「アイスくずバー」、ミシュランガイドに掲載されている中国名菜しらかわの「担々麺」など計3商品を亀山ブランドに認定している。