「自分はそんなに貢献しているのかなという思いもあるが、三重県の小俣町長を6期務めた父も受章しているので、同じものをいただけるというのはありがたいことです」と笑顔を見せる。
「日々、努力すること。できる限り後ろ指を指されないこと」をモットーに小俣町長を11年、県議を16年務めた。「町長の11年は充実していた。努力し知恵を絞り、町づくりは思うようにはいかないがそれなりに結果が出る時代でもあった。つらいこともたくさんあったが、今考えるといい思い出」と振り返る。
大仏山公園スポーツセンターや小俣町図書館の整備などに取り組んだほか、近隣4市町村(伊勢市、二見町、小俣町、御薗村)の合併を推進し、平成17年の新伊勢市誕生に尽力。「伊勢市の将来が不安だけど期待もしている。伊勢市には住民の期待に応えられる町になってほしい」と願う。
県議時代については、「県立病院の改革が一番印象に残っている。大変だったがやりがいもあった」と話す。高校生の意見を議会に反映させることを目標に企画された「みえ高校生県議会」を実現し、「みえ現場de県議会」や「みえ県議会出前講座」を充実させるなど、開かれた議会運営を推進した。
「政治家人生に悔いはない。失敗もあれば立ち止まって考える時もあったが、トータルすれば自分なりに満足しているし、たくさんの人とつながりお世話になり感謝している。今後は親しい人と食事をしたりゴルフをしたりして楽しみたい」と話した。
〈略歴〉度会郡小俣町(現伊勢市小俣町)出身。平成6年に小俣町長に初当選し、約11年在職して町の発展に尽力した。同19年には県議に初当選し、副議長などを歴任。4期16年にわたり地方自治の発展に寄与した。