戦争の悲惨さ、絵画で表現 四日市で八島さん個展 三重

【戦争を題材にした作品を紹介する八島さん(右)=四日市市安島の山画廊で】

【四日市】三重県いなべ市藤原町大貝戸の画家、八島正明さん(87)の個展が、四日市市安島の山画廊で開かれている。10日まで。4、5の両日は休み。

白と黒のモノクロームで表現した油彩画とペン画38点を紹介している。八島さんの油彩画は、キャンバスを白一色に塗り、その上に黒を重ねた後、木綿針で引っかいて描く。戦争を題材にした80号の大作「影の花征(い)かされた人)」など、独創的な作品が並ぶ。

世界各地で紛争や戦争が起き、不穏な空気が漂っている。八島さんは太平洋戦争の終戦直後、栄養失調によって当時2歳だった妹を亡くした経験を持つ。「特に若い人に作品を見てもらいたい。いま一度平和について考え、戦争の理不尽さを感じてもらえたら」と話した。