仏旅行会社と観光促進で覚書 知事会見、海外出張の成果報告

【定例記者会見で、海外出張の結果を発表する一見知事=県庁で】

一見勝之知事は31日の定例記者会見で、フランスとドイツに出張した結果を発表した。県内旅行を促すと定めたMOU(覚書)を、フランスの旅行会社「ベルプラネット」と締結したことを明らかにし、県内へのインバウンド(訪日客)で「効果が出てくると期待している」と述べた。

県によると、MOUの締結は22日付。同社は県内への旅行を企業に呼びかけ、県は宿泊先の紹介などで支援すると定めた。同社は企業が福利厚生で実施する旅行の企画を手掛けている。

また、一見知事はパリ郊外で開かれた食品見本市「シアル」で、県産の日本酒や和菓子を展示したブースを視察。職人による和菓子作りの実演などがあり、5日間で約4千人が訪れた。

23日には、四日市市内に工場を設けている日本アエロジルの親会社に当たるエボニックインダストリーズ社(ドイツ・エッセン市)を訪問。同社幹部に県内での追加投資を依頼した。

一見知事は会見で、MOUの意義について「福利厚生の旅行で県に来てもらえれば、リピーターが来たり、口コミで広まったりすると思う。効果が出ると期待している」と述べた。

食品見本市への出展については「和菓子や日本酒の商談が成立しそうになっているとの話も聞いている。『どこで買えるのか』と尋ねる声もあった。商機になると思う」と語った。

一見知事は19―25日まで欧州を訪問。全国知事会がフランスで企画した共同プロモーションに合わせて訪れた。一見知事の欧州訪問は、昨年5月のスペインに続いて2回目。