伊勢新聞

県産木使った椅子63点 県美で「三重の木の椅子展」始まる

【県産材を使ったさまざまな椅子が並ぶ会場=津市大谷町の県立美術館県民ギャラリーで】

【津】三重県ゆかりの木工作家らが県産材でさまざまな椅子を制作した「三重の木の椅子展4」(同展実行委員会主催)が31日、津市大谷町の県立美術館県民ギャラリーで始まった。30―60代の30組36人の作品63点を展示している。11月4日まで。入場無料。

地元の木を使った手仕事に触れる機会にしようと平成19年に第1回を開催した「緑と水の森林ファンド」公募事業。尾鷲の杉を使った滑らかな凹凸のあるベンチ、杉と樫を組み合わせた肘掛け椅子、木目で変化を付けたヒノキのスツールなどが置かれ、来場者は自由に座ることができる。

津市の杉山健一さん(64)は15種類もの木を座面に並べた作品を出品。「会場に一緒の椅子が一つもないのがすごい。他の作品に刺激を受ける」と話す。

代表の油田陽一朗さん(65)=津市美里町=は「雑木と言われる木でもじゅうぶん椅子になる。森を散歩するように、作り手と木の個性を感じて」と呼びかけた。