小垣内学さん、抽象中心に31点 三重画廊で個展始まる

【作品を紹介する小垣内さん=津市中央の三重画廊で】

【津】三重県四日市市水沢町の作家、小垣内学さん(69)の個展が30日、津市中央の三重画廊で始まった。複数の正方形のパーツを使った抽象作品など31点を展示販売している。11月3日まで。

小垣内さんは公務員と並行し無所属で制作を続け、県展や県勤労者美術展で最高賞を受賞。退職後は公民館講師のほか県展運営委員や審査員、アートフォーラム三重の代表を務める。個展は6年ぶりで同画廊での発表は初めて。

手のひらに載る数センチ角の正方形のキャンバスに和紙を貼り、墨などで時々の思いを自由に描いたパーツを厚みのある額に縦横に並べている。背景に描かれたパーツの影と共に、光の差し具合による偶然性を楽しむことができる。

小垣内さんの制作の原点は、無音の曲「4分33秒」を作曲した米音楽家のジョン・ケージだといい「こだわりなく自分の好きなことをやればいい」と話した。