三重労働局は29日、9月の一般職業紹介状況を発表した。県内の有効求人倍率(季節調整値)は1・13倍で、前月から0・03ポイントの低下。3カ月ぶりに低下した。
同局によると、有効求人倍率の全国順位は2つ下げて34位に。16カ月連続で全国平均を下回った。「改善の動きに弱さが見られる」とする雇用情勢の判断は据え置いた。
有効求人数は前月比2・1%(631人)減の2万8795人。2カ月連続で減少した。有効求職者数は0・4%(91人)増の2万5409人。3カ月ぶりに増加した。
新規求人倍率は1・78倍で、前月から0・24ポイントの低下。2カ月連続で低下した。製造などの14業種が前年同月比で新規求人を減らし、運輸・郵便などの4業種が増やした。
事業主都合での離職者は732人で、前年同月比としては22・0%(132人)増えた。前年同月比で増加するのは2カ月ぶり。物価高や賃上げを受けた人員整理などが影響したとみられる。
同局は「人手が不足していても、原材料価格の高止まりや賃上げの影響で求人を出せない事業者が依然として多い。求人が増加に転じるには、時間がかかるだろう」としている。
雇用情勢の判断を据え置いた理由は「事業主都合による離職の増加が一時的なのか、今後も続くかが現時点では判断しかねるため」と説明。「今後の状況を注視したい」としている。