▼27日の投開票から28日未明の比例復活確定まで、県内でも総選挙に伴う微震は続いた。「ここまでの票を頂けるとは思っていなかった。うれしい誤算」という国民民主党県連の加納康樹代表代行の総括が、各党・各候補者の気持ちを代表している気がする
▼比例東海ブロック(定数21)で国民の比例名簿登録者が不足して議席が立民に回り、1区の福森和歌子氏が復活した。加納国民県連代表代行の「誤算」発言となり、前回選から約1万5千票減らした田村憲久自民党県連会長の「私の力不足」発言につながった
▼裏金問題で非公認とした議員の支部に2千万円配布した党執行部への激しい批判は、党内の激震を予感させる。県内小選挙区は自民が1減の2、立民が1増の2で、定数4を分け合った形だが、自民は前回比で約9万6千票、立民も同約1万4千票、ともに減らした。そして、投票率
▼全国的には前回比で2・08ポイント低く、47都道府県のうち43都道府県で前回を下回ったが、県は0・04ポイント増の56・21%。全国の低投票率は裏金問題で高まった政治不信の影響と見られているが、県の微増は逆に政治参加を促したと見るのは楽天的か
▼本紙企画『私の一票』は裏金問題への怒りより、生活環境の悪化に伴う悲鳴のような声が目立った。1票の獲得は有権者の心を買うことだと言われる。託した1票には有権者の心がこもる
▼「政治改革」はむろん早急に進めるべき課題だが、国民一人一人に寄り添う政治の実現が政治改革の目的であることを忘れてはならない。