伊勢新聞

<裏方から見た大学野球②>四日市大・マネジャー氷置さん 部費管理や日程計画

大学野球の「主務」。野球部を運営するマネジャーの統括者で、部費管理、スケジューリングなどの裏方仕事の責任者だ。四日市大硬式野球部マネジャー氷置千乃さん(22)=愛知・名城大4年、京都府出身=は主務の仕事に憧れて野球部の移籍を経験。選抜チーム活動では三重県チームのサポートも担った氷置さんに大学野球の魅力や所属チームへの思いを聞いた。

京都の高校で3年間野球部マネジャーを務めました。高校最後の年はコロナ禍。その悔しさもあり野球部のある大学を受験しました。大学野球ではチームを動かしていく仕事をマネジャーがすると聞きそうした仕事もしたいと考えていました。

大学入学後入部した野球部もとても良いチームでしたが、マネジャー体制が充実していて女性は補助的な仕事が多かった。次第に自分でチームを動かせる環境でやってみたいと思うようになりました。他府県の大学を調べ、何校かと連絡を取らせていただく中で、四日市大の黒田司監督からぜひ女性でも活躍してほしいとお声かけいただき、2年の冬に移籍しました。

大学のある名古屋市から野球部の練習場所のある四日市市まではJRなど使い片道約1時間半。多い時で週4、5日通いました。四日市大が三重でずっと(皇學館大に続く)準優勝ということも聞いていて、自分の経験も生かしてチームの底上げにお力添えできたらと思ってやってきました。

チームの顔を務める責任感の重圧は予想以上でしたが試合に勝って皆が喜ぶ様を見る時がやっていて良かったと思う瞬間です。いろんな方と話す機会も増えて、高校時代に比べて立ち居振る舞いも変わったと思います。会話に役立てるため、事前の情報収集も心がけるようになりました。

四日市大野球部の取り柄は元気の良さ。盛り上がるところは本当に盛り上がって野球を楽しむ感じが良いです。今年秋の三重県リーグ戦では自分のためにも皇學館大に勝つと言ってくれました(結果は皇學館大に敗れ2位)。東海大会の初戦を勝てばまた皇學館大に当たる可能性がある。自分も皆が野球に集中できるような環境つくりを頑張ります。(連載おわり)