神宮への道、2校が意気込み 東海地区大学野球秋季選手権きょう開幕 三重

【(左から)皇學館大・浅井、四日市大・間瀬】

明治神宮野球大会(11月20日開幕・神宮)につながる令和6年度東海地区大学野球秋季選手権大会が25日―27日、ダイムスタジアム伊勢で開かれる。

三重、岐阜、静岡の各県秋季リーグ戦の上位2校の計6校が出場し、優勝と、明治神宮大会代表決定戦を兼ねて行う第20回東海地区・北陸・愛知三連盟王座決定戦(11月2、3日・パロマ瑞穂)出場を目指す。

優勝校を決める決勝トーナメントは、東海3県の各県1位校3校と各県2位校による2位校トーナメントを勝ち抜いた学校の計4校で争われる。三重県から今年秋のリーグ戦で優勝した皇學館大と準優勝の四日市大が出場。両校の意気込みを紹介する。

皇學館、勝負強く 浅井、足と打で「勢いを」

【皇學館大】12連覇を達成した今年秋のリーグ戦は、東海地区屈指の強打者で鳴らした村田怜音(現西武)を擁した昨春以来2度目の無敗優勝。突出した選手はいないが全員で好機を逃さない勝負強さが今年のチームの持ち味だ。小林亮太主将(4年・清水桜が丘)は「(東海大会も)少ないチャンスをすべてものにする気持ちで」と話す。

1番の浅井颯茉(4年・海星)は4季連続リーグ盗塁王獲得の足に加え自己最高の打率6割超でリーグMVP初受賞。勝負強い2番小阪悠生(4年・いなべ総合)との相性も抜群で2人で何度も好機を演出した。

今季先発2本柱で活躍した佐野瑠勇(4年・神戸)、工藤岳(3年・知徳)の両右腕も防御率1点台と安定した成績を残した。2年目から先発陣の一角を占めてきた佐野は「たとえ失点しても相手に流れを渡さない投球を」と意気込む。

トーナメント形式の秋の東海大会初戦は3季連続優勝中の中部学院大が相手だが「チーム、個人ともに神宮を目標にしている」(小阪)と意に介さない。県リーグ同様打線のけん引役が期待される浅井は「自分が楽しくプレーしチームが勢い付けば良い」と話す。

四日市、リベンジへ 右腕間瀬「真っすぐで押す」

【四日市大】秋季リーグ戦は事実上の優勝決定戦となった皇學館大戦で2連敗して2位。勝負所のミスも勝敗を分けた。2位校トーナメント入りの東海大会は日大国際関係学部―岐阜聖徳学園大の勝者とぶつかる初戦突破が当面の目標だが目線はライバルが待つ決勝トーナメントにも向く。主将の大澤広成(3年・小諸商)は「東海大会は優勝もだが皇學館大へのリベンジも目標に行きたい」。

今季挙げた6勝中3勝をマークし敢闘賞受賞の右腕間瀬倫太郎(3年・海星)が先発の柱。最速143キロの直球を軸に皇學館大戦まで自責0を継続した。皇學館大戦は本調子から遠かったが「東海大会は真っすぐで押す投球を」。ストライク先行の投球で先発陣の一角に食い込んだ右腕曽我侃龍(2年・上田西)も「強い相手に投げられる。楽しんでやりたい」。

攻撃では打線のつながりが鍵。好機で集中力を切らさず、中軸打者につなげたい。今年春はリーグ本塁打王も獲得しながら、この秋は持ち味の長打が影を潜めた主砲の鍛治園健人(4年・愛知啓成)は「自分自身らしい打撃ができれば結果はついてくる。強い気持ちで行きたい」と話している。