伊勢新聞

2区で与野党競り合い 三重小選挙区・終盤情勢

【衆院選三重小選挙区・選挙区と各区立候補者】

本紙は衆院選の世論調査に取材を加味し、三重県内小選挙区の情勢を展望した。激戦の2区では自民前職と立民新人が激しく競り合う展開。1区は自民前職、3区は立民前職が優位を保つ。ただ、投票先を決めていない有権者も多く、情勢は流動的だ。(敬称略)

1区・田村が優位に展開

田村が自公を中心に幅広く支持を集め、序盤から優位に展開。「自民逆風」の影響で、得票を減らす可能性もある。

福森は立民支持層を固めるが、田村との差は依然として大きい。地方議員らの支援を得て浸透に励む。

出口は共産支持層を固めつつ、全体への広がりには欠ける。序盤は党政策委員長の山添拓も応援に入った。

2区・下野と川崎が接戦

下野と川崎の接戦が続く。下野は無党派層の支持で上回る。党幹事長の小川淳也が下野の応援に入る見通し。

川崎は自民、公明支持層の6割近くを固める。大物議員らの支援を受けての選挙戦。終盤の追い込みが戦況を左右する。

森口は地元の伊賀市などで支持拡大に奔走するが、伸び悩む。維新の参院議員らも応援に駆け付けている。

山本は激戦区での苦戦を強いられている。街頭演説などを通じて地元の四日市市以外でも浸透を図る。

3区・岡田盤石、石原追う

岡田が盤石。序盤から有利に進めている。公示後は関東・関西の各地を飛び回り、立民候補の応援にも努める。

石原は懸命に追うが、岡田の強い地盤に苦戦。比例復活を視野に入れるなら、惜敗率の向上が必須となる。

伊藤は依然として伸び悩む。出身の四日市市では一定の知名度を得つつも、同市以外での浸透に課題か。

4区・鈴木を青沼が猛追

鈴木がリードし、青沼が猛追する。「接戦」(関係者)と見る向きもあり、情勢は極めて流動的。

鈴木は序盤から順調に運びつつ、裏金問題の影響に懸念か。党総裁選に出馬した小林鷹之も応援に入る予定。

青沼が自民逆風の影響から支持を広げる。立民は情勢調査を踏まえ、4区を県内の「主戦場」と位置付ける。

中川は共産支持層以外での浸透に課題。裏金問題に対する批判を前面に押し出し、浮動票の取り込みを図る。