社会人ナンバーワン捕手と評される三重県尾鷲市出身の石伊雄太捕手(24)＝日本生命＝。ＮＰＢの全12球団から調査書が届いており、24日のドラフト上位指名が有力視される。
石伊捕手は遠投115メートル、二塁送球１・８秒台の強肩を武器に、１年目から正捕手を担った。打撃では主に下位打線を任され、今季は打率３割１分の好成績を残す。
近大高専から近大工学部（広島）に進み、入学直後から広島六大学野球リーグ戦に出場。３年秋には最優秀選手に輝き、侍ジャパン大学日本代表候補にも選出された。
小学３年秋に地元の軟式チーム「尾鷲少年野球団」で野球を始めた。チームメートで一学年上の阪神・湯浅京己を「あっくん」と慕い、ともに自主トレする仲という。
大学時代はプロ指名届を出し、広島を除く11球団から調査書が届くも指名漏れした。「応援してくれた人たちに申し訳ないという気持ちで、悔しかった」と振り返る。
ドラフト会議が迫る実感はないというが、「いい報告ができるよう、できる準備はしてきた」と強調。プロであっくんとの再会を誓い、人事を尽くして天命を待つ。
野球団のチームメート・内田蓮さんの話 雄太は運動神経が良く、５年生の時に１個上の代に交じって唯一レギュラーだった選手。今年こそプロに行ってほしい。
湯浅投手の父・栄一さんの話 昔からおとなしいけど負けず嫌いな子だった。昨年の正月に「来年が勝負だな」と声をかけた。何とかドラフトにかかってほしい。