【熊野】将来を担う若者に地方自治への関心を持ってもらおうと、三重県の熊野市役所の市議会議場で23日、市立中学校に通う3年生が議会の仕組みや市政を学ぶ「くまの未来議会」が開かれた。
市によると、主権者教育の一環として、成人年齢が引き下げられた令和四年度に始めた。過去に生徒の提案が実現化した例はない。生徒らは事前に各課の業務を学び、地域課題などを考えた。
この日は、校の生徒97人のほか、河上敢二市長らも出席し、議員を務めた代表10人が一般質問。児童・生徒の熱中症対策からひとり親家庭への支援まで、幅広い分野で質疑を交わした。
令和11年度の開園を目指す農業振興拠点「熊野アグリパーク」の食事について、農林水産課の中西進課長は「地元食材は積極的に活用したい。那智黒石の箸置きは参考にする」と答弁した。
学校へのエアコン設置を訴えた、有馬中の大江悠生さん(14)は「最初の質問者で緊張した。中学生の意見でも尊重されるのはうれしく、これを機に学校がもっと良くなってほしい」と話した。