亀山駅の歴史を解説 市歴史博物館開館30周年、井田教授が講演 三重

【「関西鉄道の展開と亀山駅」について講演する井田教授(右端)=亀山市若山町の市歴史博物館で】

【亀山】三重県亀山市若山町の市歴史博物館(小林秀樹館長)は20日、同館で、開館30周年記念連続講演会を開き、市民ら23人が受講した。

同講演会は、今年6月から来年2月まで、「日本史から見た亀山」をテーマに5回開く。

3回目となるこの日は、交通史学会常任理事で、亀山市史の編さんにも関わった、近畿大学短期大学部の井田泰人教授(55)が、「関西(かんせい)鉄道の展開と亀山駅」と題して講演した。

井田教授は「関西鉄道は明治時代、大阪、京都の2府と奈良、三重、滋賀、和歌山の4県に路線網を持っていた私設鉄道。明治39年、政府が全国の主要な私鉄路線を買収し国鉄となった。その後、昭和62年に分割・民営化され、現在のJR各社が発足した」と解説。

また、「当時、四日市―草津間に亀山駅があり、名古屋、大阪方面と伊勢方面への分岐駅として『国鉄のまち』と呼ばれていた」とし、「現在の駅は、JR東海とJR西日本の両社が存在する駅」と語った。

リニア中央新幹線にも触れ、「名古屋―大阪間の三重県駅が、亀山市内に決まったことで、今後の亀山の新たな展開に注視したい」と話した。

同講座の第4回は12月15日に、第5回は来年2月16日、いずれも同館で開くという。問い合わせは同館=電話0595(83)3000=へ。