伊勢新聞

衆院選三重2024 候補者の横顔【4区】

【届け出順に右から、中川民英候補、青沼陽一郎候補、鈴木英敬候補】

中川民英候補、愛車20年で25万キロに

国政選挙への挑戦は4回目。選挙区の住民からは、生活の厳しさを訴える声に加えて「裏金や金権政治への怒りが増している」と強調。自民党政治からの転換を訴える。

党の県委員長だった父の影響もあり、15歳で民青に入った。22歳で入党し、都内の会社勤めを経て党職員に。平成26年から津市議(1期)も務めた。

「正義感が特に強い」と県委員会の幹部が評価する。公選法違反容疑で現職の衆院議員を告発したことも。不起訴の結果に「検察は大甘。何をしてくれるんだ」と憤る。

ダウン症の弟と共に暮らし、自宅で障害者支援の作業所を運営している。「政治が悪いせいで障害のある人たちが悲鳴を上げている」。政治活動の原動力でもある。

趣味はドライブ。愛車は日産ステージアの2代目。所有して20年がたち、走行距離は25万キロに達した。「愛着があるので買い換えない。次も車検、取れるかな」

青沼陽一郎候補、オウム事件など取材

立候補は初めて。出馬表明後は各地を巡り、生活に苦しむ高齢者の声を聞いた。「年を重ねるにつれて生活の質が下がるのはおかしい」。物価高や円安の解消を訴える。

長野県出身。フリージャーナリストとして、オウム真理教の事件などを取材してきた。危機感を抱いたのが食料自給率の低さ。「動かす側に立とう」と政治家を志した。

性格は「頑固。理由がないことが許せない」。支援者から「あそこはアウェーだ」と言われた所も臆せず訪れ、前職の隣に「裏金は許さない」と書いたポスターを貼る。夜は自宅でテネシーウイスキーをたしなむ。県産の日本酒も好み。「三重の刺し身はおいしい」。特技は水泳。中学の県大会で優勝。国体やインターハイにも出場した。

最近見た映画で印象に残ったのは「グリーンブック」と「幸せなひとりぼっち」。村上春樹の作品を愛読する。「ねじまき鳥クロニクル」を「まさに神秘体験」と絶賛。

鈴木英敬候補、「永田町の宮尾すすむ」

今回を「信頼回復と政策実行の選挙」と位置付ける。自らにも政治資金収支報告書の不記載が発覚し、おわびと説明を繰り返した。「死に物狂いで頑張る」と意気込む。

この3年で最もつらかったのは「政治の父」と尊敬してやまない安倍元首相が凶弾に倒れて亡くなったこと。「さまざまな場面で背中を押してくれた」と振り返る。

総裁選では小林鷹之氏を支援した。「時計の針を前に進めることができなかった」と結果に悔しさを感じつつ「当選回数至上主義」とされる党の〝新陳代謝〟を目指す。

子どもと過ごす時間を大事にする。小6の長男に算数を教え、小2の長女とは韓国で二人旅。安倍元首相が演奏した「花は咲く」を、長女が発表会で弾いた時は涙した。

性格は「テンションが高い。嫌なことはすぐ忘れる」。同僚には「大物ルーキーとからかわれる」。身ぶり手ぶりの多さから「永田町の宮尾すすむ」と呼ばれたことも。