同時期に役員ら全員交代 鈴鹿「かがやき福祉会」贈収賄事件、権限強めたか 三重

鈴鹿市の社会福祉法人「かがやき福祉会」の役員人事を巡る贈収賄事件で、贈賄側の無職迫丸卓哉容疑者(44)=東京都中央区=が理事長に就任した同時期に、法人の役員らが全員交代していたことが18日、関係者への取材で分かった。

事件では、迫丸容疑者と不動産管理業金田充史容疑者(52)=和歌山県紀の川市=が令和4年2月中旬、当時の理事長に迫丸容疑者を後任の理事長にするよう求め、現金3500万円を渡したとして、社会福祉法違反(贈賄)容疑で逮捕された。

関係者によると、事件直後の同月下旬、役員である理事6人と監事2人が交代。迫丸容疑者が理事長に就任したほか、役員の監視役を担う7人の評議員も全員交代し、新しく選任された。役員らは法人の理事会や評議員会などで、決められた手続きを経て選ばれたという。

県警は迫丸、金田両容疑者が当時の理事長四宮慶太郎容疑者(58)=神戸市中央区、同法違反(収賄)容疑で逮捕=らに特定の人物を役員などとして選ぶよう持ちかけ、迫丸容疑者の理事長としての権限を強めようとしたとみて、経緯を調べている。